「そうかな?」

君博さんは得意そうに笑った後、クルリと一回転をした。

熱くなる頬を両手で押さえながら、わたしは君博さんを見つめた。

熱視線気味で見つめるわたしに、
「そんなに見つめられたら、ちょっと恥ずかしいよ…」

恥ずかしそうにうつむきながら、君博さんが言った。

ズッキューン!

ヤバい、また惚れちゃった…。

もうかわいい!

かっこよくてかわいいって…きゃーっ!

「こ、小雪ちゃん!?」

驚いた顔で君博さんがわたしの名前を呼んだ。

「は、鼻血…」

えっ?

そう言った君博さんに訳がわからなくて、わたしは鼻の下に指を当てた。

「ぎゃーっ!」

本当に鼻血が出ていた。

慌てるわたしに君博さんがティッシュ箱を持ってきた。

ティッシュを取ると、それを鼻の下に当てた。