いつの間にか寝てしまったことに気づいたのは、目が覚めた時だった。

同時によかったと、わたしは思った。

今日は土曜日で、当然のことながら学校は休みだ。

何故なら、元カレと顔をあわせなくて済むからである。

そう思うとホッとして、胸をなでおろしたその時だった。

「――んっ?」

まだ寝ぼけてるのかと思った。

目があったとたん、それは恥ずかしそうに顔を紅くした。

と言うか、ちっちゃい。

でもよくよく見ると、男前だ。

って、ちょっと待て!

「あなた、誰ですか!?」

わたしは飛び起きた。

急にわたしが飛び起きたことにビックリしたのか、それは尻もちをついた。

かわいい…って、違う違う!