緋乃の温もりを感じ、俺はますます離したくないと思ってしまう。 緋乃はそんな俺に戸惑っているのか、身動き一つせず黙っていた。 今、彼女がどんな顔をしているのか俺にはわからない。 だけど… 彼女を強く強く抱きしめてしまう。 俺を一人の男として感じて欲しくて…。 こみ上げてくる感情を必死で整理する。 「俺はずっと…ガキの頃から緋乃が好きだったんだ。」 俺は緋乃の髪に顔を埋めながら言った。 「え…?」 小さな声が彼女から漏れる。