―…嘉禄達が立ち去ってから、少し時間がたった頃。



賢雄と武器を携えた数人の男達が、市場に駆けつけて来た。




しかし其処には、気を失い仰向けに倒れている十夜…


その側に座り十夜の肩を揺らす理緒…


そして肩に傷を負った、日向の姿しかなかった。




男達は壊された建物の片づけと、医者の所まで怪我人を運びの二手に分かれて…各々の仕事をこなし始めた。



賢雄は、理緒から事の次第を聞き出した。






…一番負傷していた十夜が目を覚ましたのは、嘉禄達の襲撃から二日たった日の事だった。