神威異伝






「あなたの相手は私ですよ?お嬢さん」



背後から、嘉禄の声が響いた。



「っ!!?」


いつ背後に回られたのか、嘉禄の足音や…気配すら理緒は読めなかった。



嘉禄はただ…口元に微笑を携えていた。



「っ!!」



理緒は嘉禄から離れると同時に腕を狙い、短刀を投げつける。


しかし、短刀は嘉禄の腕に当たる事なく…





素手で、弾き返された。



「う、そ…」



理緒は信じられないものを見たように、目を見開いた。


投げた短刀は確実に腕を狙っていた。


理緒は手を抜いたりしていない…本気だった。