神威異伝





理緒は嘉禄の顔を見た時…初めて嘉禄の声を聞いた時と、同じ寒気を感じた。



「理緒…あいつら、さっきの奴らと違うぞ。気をつけろ…」


日向も理緒と同じものを感じたのか、声を潜めて呟いた。



「……分かってる」


自分を落ち着かせるように短刀を強く握り締め、嘉禄を睨みつける。



嘉禄は理緒に睨まれている事をさほど気にしていないらしく、一歩一歩足を進める。


ゆっくりでもなく、速くもない早さで嘉禄は理緒達に近づいていく。




「擂雲」


ある程度歩いてから嘉禄は、後ろにいる擂雲に声をかけた。



「行け」
「その言葉待ってたぜぇー、大将っ!!」



嘉禄の言葉に心底嬉しそうに応え、擂雲が日向の元に駆ける。