神威異伝





日向が驚きの余り口をぼかん、と開ける。


「り、理緒っ!!何がどうなって…っ?」



混乱しているのか、日向の声は少し裏返り気味である。


理緒が、日向の背中合わせに立ちながら声を張る。



「あたしに聞かないでよっ、ただ分かるのは…あいつらが人間じゃないって事だけ!!」



残りの短剣を持った旅人は、理緒と日向を取り囲んだまま動きを見せない。



大分落ち着いたのか、日向が槍を構えた。



「…つまり、倒しても大丈夫って事なんだよな?」
「そういう事」



理緒が短く言葉を返すと、日向が小さく笑った。


「よし、なら…いくぞ理緒!!」



日向の声と共に、日向と理緒は駆け出した。