神威異伝





(なんなの…?こいつら…っ!!)



理緒は旅人達の動きを目で追いながら、再び同じ言葉を心の中で呟いた。


旅人達は理緒を取り囲もうと、少しずつ理緒の周りを動いている。



短刀を握り、理緒は旅人達の隙をうかがった。

不意に理緒の背後から、聞きなれた声が響く。




「理緒!!大丈夫か?」



日向が手に愛用の槍を携え、駆けて来た。



理緒が振り返るよりも早く、旅人の一人が日向に近寄り短剣を振り下ろした。


それを槍で防ぎ、刃のついていない方で旅人の腹を突き、吹き飛ばす。



吹き飛ばされた旅人の頭に、理緒が短刀を投げつける。


旅人の体がピクッと揺らし、倒れた。




日向が目を見開く。


「理緒!!?何を……っ」
「…こいつら、人じゃないの!!」



理緒がそう言うと、日向は顔をしかめた。


日向が口を開く前に、倒れた旅人の体が…崩れて消えた。