神威異伝




暁は意を決したのか、大きく息を吸って、顔を上げた。


「オレ、十夜兄ちゃん達に助けてもらった恩返しをしたいんだ。でも一緒に行ったら、十夜兄ちゃん達の足をひっぱるかもしれない……」


拳を握り、暁が十夜の目を真っ直ぐに見て言った。


「でも、一緒に行きたい!!今一緒に行かないと……オレ絶対に後悔するから」


暁の真剣な思いが伝わったのか、日向は小さく頷いている。

理緒が、隣に座る十夜に声をかける。


「ねぇ、十夜。どうするの?」


そして、十夜は―……


「…おぅ良いぜ。一緒に玄武国に行こう、暁」


ニコリと微笑み、十夜はあっさりと言ってのけた。

そのあっさりとした返事に、思わず澪が尋ねる。


『良いのか?お前達の旅は遊びではないというのに……』
「俺達と一緒に行きたいって、暁が自分で言ったんだ。暁なりに覚悟は出来てんだろ」


十夜が暁に視線を向けると、暁が首を縦に振った。

それに……と呟やき、十夜が口を開く。


「どっかの誰かさんと違って、ちゃーんと家族から了承をもらってるしな」