神威異伝




白山村のすぐ側にそびえる山、白山。


鬱蒼と茂る山の中を、三人は歩き続けていた。

十夜が溜め息と共に呟く。


「ふぅ……大分、日が傾いてきたな」


木々の隙間から見える夕暮れの色を伺い、日向が頷いた。


「あぁ。もうそろそろ野宿する場所を、決めた方が良さそうだな」
「…どうせ野宿なら、まだマシな所で寝たいしね」


汗を拭いながら、理緒が言った。



それから三人は、日向の地図と睨めっこした。

道なりから出来るだけ離れないようにしながら、今日の寝床となる場所を探した。


……それから少しして、ある程度木々が開けた場所を、三人は寝床にする事を決めたのだった。