それからの五日間、携帯電話はポケットに収まる少し大き目の携帯時計となった。便利な現代機器が、孤独を実感させる皮肉な機械に思えた。その本来の機能を思い出し、着信ランプを光らせたのは、金曜日の夜十一時過ぎだった。
「拓哉起きてた?明日は何か予定ある?」
久々の着信は貴美からだった。
「明日?何でまた急に」
もちろん予定などなかった。ありあまる時間を持て余している程だった。だが、すぐに何もないと言うのもカッコがつかない。
「もし何もないなら、久々に出かけましょ?」
一瞬、迷う様に間を置いてから答えた。
「いいよ。じゃ、どこに行く?」
「そうね、久々にお台場なんてどう?」
「拓哉起きてた?明日は何か予定ある?」
久々の着信は貴美からだった。
「明日?何でまた急に」
もちろん予定などなかった。ありあまる時間を持て余している程だった。だが、すぐに何もないと言うのもカッコがつかない。
「もし何もないなら、久々に出かけましょ?」
一瞬、迷う様に間を置いてから答えた。
「いいよ。じゃ、どこに行く?」
「そうね、久々にお台場なんてどう?」


