―喰われるって僕くんの事・・・?

ボウシ
「そうダ。

宙に浮いたままの帽子ちゃん(イかれ帽子)が
わたしの心を読み取って喋る

アリス
「なんで?僕くんはいい人?だよ

ボウシ
「ふッ・・・笑えるナ。
主人の前だけダ、あいつがいい奴なわケなイ。

静かな森の中を二人っきりで歩く
そのさきには

アリス
「花畑・・・?

ボウシ
「そうダ。

きれいな花畑がつづいている
そして、その向こうには・・・

アリス
「元の世界!!!

わたしが住んでいたはずの元の世界
懐かしい感覚
わたしはとっさに走り出した



アリス
お前の目には
何が映っている?
現実は
まだまだ遠い
深い深い
薔薇の花


第9章 終