「それで、中宮。」 再び呼びかけられて、私はすました表情を作って顔を上げました。 「知っての通り、この東宮は母を亡くして哀れな身の上となっています。 母の温もり無しで育つには、あまりにも幼いのです。 そこで、私の中宮であるあなたに、この東宮の母代わりをして頂けたらと思いまして。 どうか、我が子と思って可愛がってやってはくださいませんか。」