母君を亡くしたお可哀想な東宮は、当時五歳でした。 ますます後見のいなくなった東宮のお立場をお案じになった帝は、ある日私の部屋をお訪ねくださる時に東宮を伴っていらしたのです。 母君のため喪服に身を包んだ東宮は、幼少ながら気品高く、また素直そうな愛嬌も兼ね備えていらっしゃいました。