平安物語=短編集=【完】




――木々が美しく紅葉する中を、風情感じられる上品な行列が進みます。

御身分からすると随分と質素な、皇太后様の行列です。

この日皇太后様は、梅壺の尼君のいらっしゃる寺に行啓なさるのでした。


御車の内から紅葉を一枝手折らせて、御所の院にお便りなさいます。

美しい景色を眺めながら、ゆっくりゆっくりと行列は進むのでした。