すると院は召し使いを呼んで、氷を少し砕かせました。 それに合わせて小さな桶を用意させ、葉や石で美しく飾り立てます。 「これを宮に差し上げなさい。 あちらは部屋からも出られなくて、一層暑くていらっしゃるだろうから。」 そう童にお命じになって、少し離れた御簾の内にいらっしゃる皇太后様にもおすそ分けになったのです。 その愛情深いお振る舞いに、誰もが一時暑さも忘れたのでした。