そのたった数日後、弘徽殿女御様の御懐妊が公になりました。 それに続いて、伏せてあった麗景殿様の御懐妊も公表されました。 宮様は思いがけない吉報に、ただただ、弘徽殿様の御子が皇子で先に誕生なさる事を祈っていらっしゃいました。 その一心不乱な御心の内には、皇統を案じるだけではない、嫉妬に近い何かがあるのではと思うのも、私の呆れた心根のせいでしょうか。