翌朝、いつまでもお二人がお目覚めになりませんので声をおかけしました。
「もう朝でございますよ。」
すると御帳台から宮様がお顔を覗かせます。
寝乱れた御様子は、女の私でもハッとする程なまめかしいのです。
「先程お起こししたのだけれど、今日は休むと仰せだったわ。
随分とお酒を召し上がっていたから具合でもお悪いのかしら。
まだお目覚めにならないけれどお水を持って来てくれる?」
どこまでもお優しくお美しい御心の宮様は、どんな辛い屈辱的な仕打ちを受けても殿を案じ支えてゆかれるのです。
感動か悔しさか、ふっと目頭が熱くなったのを隠して「…畏まりました。」と御前を下がりました。

