その二年後には、若君もあっという間に御袴着です。 帝の三の宮は十歳、東宮様の女一の宮は八歳になっていらっしゃいました。 三人のお可愛らしい方々を、宮様は心から愛おしく思し召してお育てになりました。 御愛情が過ぎたのでしょうか、宮様は実の兄妹より親しく育たれたお二宮に男女の別を強いる事を気の毒にお思いになって、人目のつかない御簾の内では一緒に置いておおきになりました。 その頃にはもう、お二宮は可愛らしい初恋を育てていらした事を、宮様はご存知なかったのでございます。