更に衝撃的だったのが、御懐妊です。 一つは、麗景殿女御様。 麗景殿様の御子が皇子でいらしたら、更衣様の御将来が案じられます。 そしてもう一つは――…東の対の方。 「私はもう四十を過ぎてしまったもの、お若い方がこの家のお子を産んで下さるのは嬉しい事だわ。」 そうおっしゃってお見舞いなど丁寧になさっていましたが、たまにお見せになる御表情はそんな簡単なものではございませんでした。 女らしく上品なお顔からふっと表情が消える一瞬。 やり切れない辛い想いが、御胸にはおありだったのでございます。