「お母様!」 凛とした美しい声が響きました。 声のした方を見ると、身分の高そうな装いの美しい女性が立っています。 「…大君。」 北の方は苦々しげにそう言って、振り上げた手を下ろしました。 大君はこちらにいらして、小さくなっている私の腕を引き上げて部屋を出ようとなさいます。 よろよろと、大君の誘導に素直に従いました。 ***