屋敷に着き、いつものように北の方の所へ行こうとしたが、何故か一人の女房に話しかけられて足留めを食った。 その女房の様子も明らかに゙足留め゙なので、何か嫌な予感がした。 冷たく振り払って行く事も出来ず面白くもない世間話をしていると、突然、 「私ったら、こんな話で宮様のお時間を取らせてしまいまして。 申し訳ございません。 奥様がお待ちのようですので、行って差し上げてくださいませ。」 と言う。 本当に演技の下手な人だと思いながら、警戒心を持って北の方の所へと発った。