平安物語=短編集=【完】




「こうなりましては、姫様に一日も早く御結婚頂くより他ございません。
それなりの方に大切にされれば、自然とお立場もしっかりなさいましょう。」

そんな話が盛り上がっている時、あの夜の方を思い出しました。

あの方がいらしてくれれば、こんな情けない目にも遭わないのに…

あんなに私を愛しいと言ってくださった方が、ここまで私をお見捨てになるのでしょうか。


私のせいでいらっしゃらないのだとは言え悲しくて、つい涙が零れました。



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