ことが済んだ後、少しだけ私の髪を撫でて、そのままお立ちになりました。 私は、私に向けられたものではないとは言え、初めて本当の愛情を全身に受け、お見送りすることも出来ません。 後腐れ無し、ただ今宵の気の迷いということでしょう。 私もそのつもりでおりました。 そして、何事も無かったかのように夜が明けました。