平安物語=短編集=【完】




どくん、と心臓が跳ねました。

炎の灯ったような瞳で見つめられて、身動きが取れなくなっていました。

するりと着ていたものを脱がされ、帝の腕にひしと抱きしめられ、口づけられ愛撫され囁かれ、経験したことのない、とろけるような感覚に溺れてしまいます。

全身を貫くような痛みに、涙を流して帝を見上げると、優しく微笑んで抱きしめて案じてくださいました。

「嫌なら…」と言ってくださいましたが、何故か私は首を振っていました。


そうして、結ばれたのです。