平安物語=短編集=【完】




その年、一の宮が四歳で袴着の儀式を済まされ、東宮にお立ちになりました。

弘徽殿様が中宮になられ、右大臣様は勿論、父上も反対なさらなかったため円滑に決まりました。


私も久しぶりに参内して、東宮様とお会い致しました。

お可愛らしいとの噂は伺っておりましたが、驚きました。

中宮様によく似たお顔立ちは中性的でハッとする程清らかにお美しく、天皇家の高貴なお血筋から、既に侵しがたい高潔な雰囲気を纏っていらっしゃいます。