平安物語=短編集=【完】




そのうち私も参内しました。

帝は女一の宮には変わらぬ愛情を注いで下さいますが、私にはもう、指一本触れようとはなさいませんでした。

何かを決意したとかそういう御様子ではなく、それはもう自然に。

今度の若宮達の御誕生で、本当に麗景殿様と弘徽殿様だけに御寵愛が注がれるようになったということでしょうか。


それでも、女一の宮の母としてきちんと扱ってはくださいます。

ただ、元々薄かった男子の情愛という繋がり、私が何よりしがみついていた身体の繋がりが絶えてしまったのでした。


私はまだ二十六なのに、四十周辺の人が迎えるという床離れのような状態になってしまったのです。