平安物語=短編集=【完】




そうして、睦月が過ぎ去りました。

本当は、麗景殿様の御出産は睦月の予定だったのです。

それが音沙汰無く過ぎ、世間が心配して騒いでおりましたのに…
最も心配して然るべき帝と父上が、何故か、特に祈祷の依頼を増やす訳でもなく、どこか冷静なのです。

何だろうと思いながら、如月に入りました。