平安物語=短編集=【完】




慣れない外出で、登香殿の自室でぐったりと休んでいました。

不安と緊張を紛らわすために母上と他愛ない話などしていると、見慣れない女房がやって来て、女房伝いに

「今宵、帝のお召しがございます。
清涼殿までおいでくださいますよう。」

と申しました。