平安物語=短編集=【完】




「ごめんなさい…

あなたに、こんな不自由で辛い想いをさせてしまうなんて…。

私のせいで…」

泣きながら、そう妹に謝ったことがありました。

すると妹はにっこりと微笑んで、

「確かに疎ましいですが、ご心配には及びませんわ。

私はもう、自分の意志というものが育っております。

教育になんて、曲げられませんわ。」

と言ってくれました。