「父上は、姫宮のお部屋にいらっしゃいますよ。」 「…どんな御様子でした?」 姉上の顔色を窺いながら尋ねると、 「ふふっ、大丈夫。 最初は余り嬉しそうな顔をなさらなかったけど、姫宮に対面なさったらあっという間に虜になってしまわれたわ。 三の宮が東宮になられるようなことがあれば是非この姫宮を后につけたいものだとか、随分とお気の早い事を仰っていました。」 と穏やかに微笑まれました。 私は全身の力が抜けるほど安心して、 「そう…ですか。 良かった…」 と言って、少し涙が出ました。