『今夜、お迎えの車を差し上げます。』
いよいよという日、私の物もまとめ、女房も半分くらいは連れて行ってかまわないということでしたので、一緒に行く女房の支度も済ませ、残る者や故郷に帰る者との別れを惜しんでいます。
弟も帰って来て、付き添ってくれるようです。
そして、前駆の声もなくひっそりと、お迎えの車が入って来ました。
一時の甘い感情に支配されてこんな大きな決定をしてしまったことがまだ悔やまれて仕方がなかったので、乗りたくないという気持ちが強くあります。
でもそんな子供のような振る舞いも出来ないので、もうなるようになれという気持ちで、車に乗ってしまいました。
女房達も乗り込んで、住み慣れた我が家を出立しました。

