平安物語=短編集=【完】




やはりご縁を切った方が良いと気持ちが固まりつつあった時。

しとしとと雨が降る中を、内大臣様がお越しになったのです。


雨に濡れながらのお越しが身にしみて嬉しくて、その後私に囁かれた恨み言や愛の言葉を、私は全てそのまま素直に聞き入れてしまいました。


そして


「私の屋敷に、来てくださいますね?」

「…はい、参ります。」


しっかりと約束を交わしてしまったのでした。