平安物語=短編集=【完】




二の宮は中宮様に似られたようで、大変愛嬌のある、お可愛らしいお顔立ちをなさっています。

誰かに似ていらっしゃるような気がするのですが…

何と言っても、ぱっちりとした黒目がちのお目があまりに皇后様にそっくりでいらっしゃるので、ついそちらに引かれてどなただったか思い出せません。


一の宮と女二の宮は本当に輝くようなお美しさで、二の宮はつい微笑んでしまうようなお可愛らしさです。

そのお隣で、中宮様と皇后様がお立ちになりました。

御子達に釘付けになっていて、何を話していらしたのか聞いておりませんでしたが、「宮達をお願い。」と仰って更に奥へと行かれました。

誰にも聴かれたくない内緒話でもおありなのでしょうか。

周りの人々も気になるように見ていましたが、勿論誰もついては参りません。

それにしても、お二人の后がこうまで仲がよろしいというのは本当に素晴らしいことでございましょう。

お二人が疎み合うようなご関係であったら、私達もピリピリと何かにつけて不穏な日々を送らなければならなかったのでしょう。