「お見逃しくださいませ…」 震える声でそう申し上げますと、帝は私の腕を優しく掴んで下ろさせなさいました。 また、そのお目と目が合います。 へなへなとその場に座り込んでしまうと、帝はくすりとお笑いになって、「可愛い人…」と仰いながら私を抱き上げて、ある局(ツボネ)にお入りになってしまわれました。