お屋敷に戻ると、大至急新年の用意が始まり、同時に若宮の生後五日の御祝にお召しになる殿の御衣装の支度など、御方様は大変忙しくお過ごしになりました。
御方様のご指示のもと私達もあれこれ働くのですが、御方様の美的感覚の素晴らしさには舌を巻いてしまいます。
伝統の中に斬新さがあって、若々しいのです。
三十日には、御方様がご用意なさった立派なお召し物で、殿が右大臣家の五日の御祝に行かれました。
なんと言っても皇子様のご誕生、帝や院からの御使者や贈り物もこの上なく、とても素晴らしい宴であったということです。

