「は…しかし…」 わずかに汗を滲ませる左大臣を前に、悠然と頬杖をつく。 ここは、譲れない。 天皇の権威を最大限に生かして、最悪だろうと何だろうと、あの娘を手に入れる。 「不服か?」 自分の発する言葉の重さを嫌という程理解しながら、尚も言葉を続けた。 しばらく、不思議なものを見るかのような顔で私を見ていたが、やがて小さく息を吐いて 「有り難いご所望、謹んでお受け致します。」 と言った。 ――勝った… 勝利を得た私はにっこりと微笑んで 「では、会議に戻ろうか。」 と言った。