私は…生まれた時から、東宮様に入内し中宮となるべき者として育てられてきました。 それは厳しく、ありとあらゆる事を教え込まれて参ったのです。 父左大臣の政敵である右大臣家にも、私より一歳上の姫君がいらっしゃって、よくその方と比較されました。 私はそんなに強くはなくて、この運命と人生を投げ出したいと思ったことは数え切れません…。