だからなるべく内に籠もって、姫様のお側にいようと思うのですが、 「もし、大輔の君はどちらかな?」 なんて名指しで言われたら無視も出来ないし、他の女房に 「大輔の君は?」 と尋ねても、若い女房などは上手くはぐらかすことも出来なくて、おずおずと私を呼びに来てしまうのです。 そのたびに姫様はクスクスとお笑いになりますが、当の私としてはもう、溜め息に溜め息を重ねるような気持ちです。