「おいたわしい姫君。 私なら、こんな目にお遭わせせず大切にさせて頂くのに。」 ――何を言っているの… この人は関係ないのに。 「一言も返してくださらないのですね。 私の事がお嫌いですか? もう何年もの間、誠実にお世話させて頂いてきた私の本心は、さすがにお気付きでしょう?」 言わんとしている事が分かって、硬直しました。 少将はもう、私が隠れている几帳のすぐ前まで来ています。 「姫君…」