「もう…大丈夫です。」 落ち着いてそう言うと、中将様はゆっくりと体を離して私の顔を見下ろします。 「すみませんでした…。」 再度そう謝る御表情は、叱られた子供のように不安げで、心から許しを請うていらっしゃいました。 私はにっこりと微笑んで、 「許して差し上げますわ。」 と言いました。