――帰った…。 ほっと溜め息をつき、その場でぐったりと脇息にもたれかかり再びうつらうつらし始めました。 もうほとんど夢の世界に堕ちつつあった時、「姫様…?」と声をかけられました。 重い瞼を上げて見ると、例の若女房が気まずそうに座っています。 「…何です?」 冷たくならないように気を遣いながら言うと、おずおずと何かを差し出します。 「中将様から、後朝(キヌギヌ)のお手紙でございます。」