平安物語=短編集=【完】




「姫様…?

あの、男君は…?」

おずおずと微笑を作って、乳母が問い掛けました。


「眠っていらっしゃいますよ。

寝床が無いので迷い込んでいらしたのでしょうね。

褥(シトネ)を見付けるやいなやお休みになりました。」


ツンと言い放つと、顔を見合わせています。