平安物語=短編集=【完】




その夜は大輔しか控えていなかったため、私が琴(キン)の琴、大輔が箏の琴で合奏していました。

しかしある女房がやって来て、

「大輔の君、ちょっと良いですか?」

と言って連れて行ってしまいました。

大輔を待とうと一人で琴の琴をかき鳴らしたのですが、何とも淋しく響いてしまい、早めに御帳台に入ってしまいました。