平安物語=短編集=【完】




「ねぇ…生まれたら、私にも抱かせてね?」

そう言うと、にっこりと微笑んで頷きました。


乳姉妹である私達は、とても親しく育ってきました。

大輔は私より二歳年上です。

愛嬌のある顔立ちに、乳母の厳しい教育のおかげで、立ち居振る舞いや教養などは、仮にも姫である私と変わりありません。

私は、大輔を誰より信頼しています。