「宮?」 帝の声に我に帰ると、立ち止まってしまった私を不思議そうに見ていらっしゃいます。 ぼーっとしていたことがお分かりになったのでしょうか、優しく微笑んで手を差し伸べてくださいました。 気恥ずかしくも嬉しくて、俯きながら帝の手を取りました。 登香殿女御が見ているだろうと意識しながら―…