「中宮様にはご機嫌麗しゅう、恐悦至極に存じます。」 「大臣、実の姉にそんなに畏まってくださいますな。」 私がそう申しても、弟は曖昧に微笑んで受け流しました。 「さて、畏くも東宮様には、来年には御元服でございますな。 そこで我が一族からも、一の姫を入内させようと考えております。」 「ええ、大君の噂は伺っております。 大層美しく、奥ゆかしい姫君にお育ちと…。」