「俺の何が知りたかったのか話をしてくれないか?」
穏やかで優しいいつもの三成の声。
私の緊張は一気に溶けた。
「あなたがどんな風に左近さんに報告するのか、あなたの様子を知りたかったの。」
スルスルと想いが言葉になって出てくる。
「私が浮かれすぎてたの。
凄く嬉しかったから、あなたも喜んでくれたから、だから…」
「俺も浮かれて左近に報告する姿を見たかったのか?」
「違うわ。あなたは冷静な人だから浮かれる姿なんて想像つかなくて、だけどちょっぴり期待してたのかも知れない。」
「どっちが良かった?」
「心を許す左近さんには私と一緒に喜んでくれたあなたのままでいて欲しいって思ったの。」
「それならばガッカリさせてしまう結果だった。」
「そうね。
だけど、あなたは感情を出すのが苦手だから、冷静に報告したのかなって想像してたわ。」
「当たりだ。」
「軽率だったわ。
私の行動で誰かが咎められるなんて思わなかったの。
だけど、考えればわかることなのに、浅はかで情けない…。
本当にごめんなさい。」
「それだけではないだろう?」
「はい。お腹の赤ちゃんをもっと大切にしなきゃダメです。
お母さんなのに…。」
「ならば今、紫衣がしなければいけないことは何かわかるだろう?」
「はい。」


