重い空気が更に苦しいほどに重さを増した。
「紫衣の時代を理解してやると仰ったのは殿ではありませんか。
その殿が紫衣の気持ちを理解し、心を優先した紅葉を責めるなど、理解しがたい行動。
そうではありませぬか?」
左近さんの唇は止まることなく三成を責める。
浅はかな行動が招いた事態に私の心はキリキリと痛んでいた。
「皆、部屋から出ろ!」
三成が出した大きな声に部屋にいた全員がびくりと体を反応させた。
だけど、私以外なんだかみんなの表情はとても優しくて微笑んでいるように見えた。
「それでは失礼します。」
全員が打ち合わせしていたかのように息もピッタリに挨拶を済ませて部屋から出て行こうとする姿に私も乗り遅れては行けないと思ってた。
なのに立ち上がろうとしても三成が肩に手を置いて私に力を加えているから立ち上がれない。
そんな私を置いて、薄情にもみんな部屋から出て行ってしまった。
「あの…」
気まずさが私の心の中に広がっている。
それを拭い去りたくて三成に話しかけたいのに何を話せばいいのかわからない。
「あの…」
それに私が三成に押さえられ、部屋から出ていけない事も理解できなくて戸惑った。


