呆れ顔の紅葉さん。
「本当に単純な阿呆紫衣だな。」
容赦なく言い放ち私は俯き床を見つめた。
「見張ってたの?」
小さな声で尋ねると、
「紫衣の行動なんて手に取るようにわかるんだよ。」
単純阿呆だからなってニヤリと不適に笑っている。
悔しいけど言い返す言葉はなくて唇を固く結んでいると紅葉さんは私の手を取って笑った。
「内緒だからな。」
私と繋いでない手で指を一本立てて唇の前につけると、そのまま手を引いてゆっくりと歩き出す紅葉さん。
不思議に思って首を傾げる私に、
「コッソリ見て、コッソリ部屋に戻ればバレないだろう。」
とっても意外な事を口にした。
だけど、紅葉さんと私の目の前には三成の不機嫌全開の顔が目の前にあり、床と睨めっこでもしているかのように顔が上げれない。
バレないだろうって思ってたのは甘くて、左近さんと三成の話す隣の部屋に入った途端、桔梗さんに見つかってしまった。
「紅葉の行動なんて手に取るようにわかるからね。」
みんなが集まる部屋に連れられた私達を待っていたのはニッコリと微笑む朱理さんで、その朱理さんの言葉に私達はガックリと肩を落としたんだ。
「ごめんなさい。」
出てくるのは私の口癖のように何度も口にする言葉。
「安静にしていろと言うたであろう!」
だけど珍しく三成は厳しい口調で言葉を落とした。
そして紅葉さんをキッと睨みつけ、
「役目を果たすことが出来ないなら紅葉は必要ない。」
冷たく言い放った。
「申し訳ございません。」
床に頭をつけて三成に謝る紅葉さん。
違う!
紅葉さんは悪くないよ!


